Rose of Blood 【リメイク版】
セリアルはクッキーにブルーベリージャムをつけて、一口食べた。

私が作ったわけじゃないけど、ドキドキしてしまう。


「本当だ! 果物の自然な甘さが活かされてて美味しい!」

「そうなの! 美味しくっていつも食べ過ぎちゃうんだよね!」


セリアルの言葉が嬉しくて、つい興奮して言葉を返していた。


「セリアル様にそう仰って頂けて、大変光栄でございます。」


ラキが褒められると、自分の事の様に嬉しい。


「ラキは他にどんなお菓子が作れるの?」

「パイやケーキ、菓子パン、ある程度のお菓子は作り方を心得ております。」

「すごーい!! 今度チェリーパイ作ってよ!!」

「はい、喜んでお作り致します。」

「セリアルは甘いものが好きなの?」

「大好き!! でも男なんだから、いい加減女性が好む様なものばかり食べるなって怒られるんだよ……食べ物に男も女も関係ないじゃんね。」


シュンとした顔をしながらも、さっきからクッキーを食べる手を止めないセリアル。本当に好きなんだな……甘いもの。


「ルカ。」

「シエル!?」


名前を呼ばれて振り返ると、仕事中の筈のシエルが立っていた。
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