Rose of Blood 【リメイク版】
シエルの事をまた一つ知れて嬉しかった。


「お楽しみ中悪いが、ルカを部屋に連れて戻りたい。」

「そうじゃなきゃわざわざ来ないよね。」

「まぁな。」

「えっと……。」


チラッとセリアルの顔を見ると、ニコッと笑われた。


「僕の事は気にしなくていいよ。 また一緒にお茶しながら話しをしようね!」

「うん!」


笑って返事をすると、セリアルも満面の笑みで返してくれた。

シエルに手を引かれ立ち上がった。つながれた手はまだ慣れなくてドキドキしてしまうけど、離したくはなかった。


「ルカ。」


セリアルに名前を呼ばれて振り返った。


「会ったばかりだけど、僕はルカの事を好きだと思ったよ。 僕はルカの味方だから、いつでも話を聞くよ。 力になる。 だから、決して独りだと思わないでね。」

「セリアル……ありがとう。 私もセリアルと会えて良かった。 本当にありがとう!」


手を振るとセリアルも大きく振り返してくれた。

ここに来て大袈裟に孤独だと感じる事はなかったけど、セリアルの言葉は安心感をくれた。


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