人の糧 ステータスコントロール
そんな話をしていると学校に着いた。
「じゃあ、ここからは別々だね。」
「そうだね、また帰りに携帯に連絡頂戴。くれなかったらパフェは奢らないからね」
「必ずするよ、人見知りだからって黙り込んじゃ高校生活ずっと陰キャラになるからね、第一印象だよ!」とからかうような笑顔を見せる。
「わかってる!頑張るよ」敦士に心を読まれていたのかもしれない。正直初めての人と絡むのは苦手で心配だった。

友達できるかな…

入学式は思ったよりも早くに終わり、新しいクラスでのクラスルームとなった。

「おっす、隣りの席だね」
「えっ、あ、よろしく」急に話しかけられて焦って返事をしてしまった。
話しかけてきたのはどうやら隣の席の、、、名前はまだわからない。
「俺は鷹野 新司。今年ここに引っ越してきたんだ、よろしくな!」
彼は鷹野 新司というらしい爽やかでいかにも体育会系といったところだ。
「自分は長谷川 幸汰。よろしく」緊張で言葉が出なかった、今のは印象悪かったかもと少し後悔
「何警戒してるのさ」と鷹野は俺の肩をバンバン叩く。
まったく初対面なのにすごくフレンドリーだ。
でも、心の底このフレンドリーに絡めるのが羨ましい。こんな風に友達とやれたら今と違って友達の輪は広がったのだろうか。いや、根本的に敦士以外の友達がいない。生まれつきコミュニケーション能力があればなと痛感した。

そう思っているとチャイムが鳴った。
「今からホームルームするよー」どうやら担任の先生は女性らしい。髪はショートカット、背は俺とおなじぐらいで、細身。
「おい、長谷川見とれてんじゃねーぞ~」と鷹野が大声で言う。
「見とれてない!」すかさず言い返すがもう遅い。
周りは笑い声が聞こえる。
最悪な初日だ…
「生徒とは付き合えないからねごめんね」担任からの追い討ちをされた。
もう帰っていいかな…
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