夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
でも慣れてもらったら困るか。
付き合うとか、そんなつもりないし。
宗雅はそう結論付けると、見ているだけだった資料を読みだした。
意味のない、堂々巡りを繰り返していた会議がやっと終わると、他の理事たちに捕まらないよう会議室を早足で抜け出す。
西門に向いながらM棟を見上げた。
事務室は今日も真っ暗だ。
調査が終わったばかりなんだから、早く帰りたいだろう。
色々と予定あるだろうし。
色々。
宗雅はまたそう思うと、視線を外した。