夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「えー、宗雅、碧ちゃんのところ行ったの。
 いいなあ~」

「いいなあって、仕事ですから」

「おれがそっちの担当になればよかったあ。
 碧ちゃんってミステリアスな感じがしていいよね。
 おれ、狙っちゃおうかなあ」


全くこの先輩は、昨日の一回りの挨拶だけで、早速好みの女に目をつけてんだから。


名前までチェック済みか。


どういう調査能力だ?


仕事にも活かせているからいいけど。


「碧ちゃんなんて呼ぶと、セクハラで訴えられますよ。
 法学部に専門の先生が、いそうじゃないですか。
 後、ミステリアスな奥さんにも」

「ちぇっ」


ちぇじゃないだろう。
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