夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
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年が明けて早々に、プロジェクトチームは撤収作業に入っていた。
後は報告書の提出だけなので、大学ではなく本社に戻って十分作成できるのだ。
藤井が段ボールにファイルを押し込む。
「なんだか、あっという間だったよな~」
同感だ。
宗雅も机から文房具を取り出し、大学への返却箱に入れる。
「もう碧ちゃんと会えないなんて」
「そんなに会ってないでしょ」
思わず反射的に返してしまった。
藤井がにや~っと笑っている。
「そんなことないよ。
ラストスパートをかけたもん」
こっちが懸命に顔を合わせないようにしているのに、この先輩は。
むかっ腹がたって、はさみを投げ入れた。