夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「プロジェクトのメンバーも慣れているみたいで、うまく内藤さんをかくまうんですよね」

「いや、犯罪者じゃないし」


思わず突っ込んでしまったが、スルーされた。


「やっと送別会の時にみんなで囲んで、攻めたんですけど、やっぱりLineさえも教えてもらえなかったんです」


何度か寝た関係があっても、それでも教えてくれる素振りさえありませんでしたよ。


こっちが思いつかなかったとはいえ。


「でも秘書室の武下さんは、どうもゲットしたらしんです。
 絶対教えてくれないんですけどね」


多田の鼻息が荒くなっているが、いつものようになだめる合いの手が入れられなかった。


そう、なんだ。


碧の中でかくんと外れた感覚がした。


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