夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「じゃ、付き合うよ」
へ?と思ったら、宗雅の腕が腰に回されていた。
エスコートするように誘導される。
しかも宗雅は首だけで後ろを振り返り、お店の女の子に愛想よく挨拶を送っている。
どんだけ外人かぶれしているんでしょうか。
「リクエストある?」
首をかしげるようにして覗き込まれた。
久々に間近で見る美形に、碧は海老ぞりに遠ざかる。
なんだか前回より遠慮がない気がする。
「なんで遠ざかるの?」
宗雅が眉をひそめる。
「いえ」
えーと、この腕はいつまで回っているんだろう。