夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「碧さん、東京に帰ったら、出しておいてもらえる?
新しい戸籍謄本が出来上がるのは1週間ぐらいなんだって。
できたら送って?
会社の手続きするから」
「はあ」
婚姻届と戸籍謄本を両手に思考停止している感じだ。
全く、しょうがないな。
宗雅は腰を少し浮かせてテーブルの上に身を乗り出し、くちびるを軽く合わせた。
「起きて」
碧は瞬きを二度した。
「起きてます」
真面目に答える?
でもそこが可愛い。
宗雅はもう一度キスをしてから、ペロリとくちびるをなめる。