夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
ブラッセリアに行った時、肉の上に乗っていた葉っぱ。
デザートのアイスに乗っている葉っぱ。
宗雅の呟きに、碧が首をひねる。
「なんでもない」
いい雰囲気が木っ端みじんになりそうなので、宗雅は愛想よく笑った。
胡散臭げにそれを見ている。
「そうするとその間、内藤さんの嫌いな専業主婦ということになるんです」
「いや、別に嫌いじゃないけど・・」
自分が散々言った記憶があるだけに、宗雅は言葉を濁した。
「日本に帰国したら、また仕事は探します」
碧の真剣な眼差しを見つめる。
専業主婦となって依存される。
っという気分にならなかったし、そう考えても嫌ではなかった。
反対に碧がここに一緒にいる。
ああ、なんか、嬉しいかも。