夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「まあ、その状況次第で。
子供いて、共働きって大変らしいし」
「それはつまり、働いてほしくないってこと?」
碧の眉がぴゅっと上がった。
「それはそれで問題ですよね」
「いやそうじゃなくって」
あわてて否定した。
「じゃあ、働いてもいいけど、家事は協力しないってことでしょうか?」
「そうじゃないって。
碧さんの好きな方でいいよってこと。
働くなら協力するし、専業がいいなら専業でもいいから。
肩の力、抜いていこ」
うなずいたが碧はまだ不安そうだ。
「こっちに来るの、待ってるね」
宗雅がにっこり笑ってダメ押しをすると、碧はしばらく見つめてからこっくりとうなずいた。