夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「勘違いしないでよ。
グループワークの仲間で昨日、パーティーして、そのまま泊まっただけだから」
そのまま泊まったって。
一応、男女ですよ。
「あ~あ~あ~」
宗雅は碧の胸の内の呟きを読んだのか、画面が揺れて宗雅が歩いているのが見えた。
リビングが写って、宗雅の声が聞こえてくる。
それに答えて、ダイニングテーブルに座っている二人の男性が、片手を軽く上げた。
「わかった?」
画面がグルンと回って、また宗雅の顔になる。
「はあ」
「そんなに心配になるんだったらさ、とっととあの紙、出しちゃいなよ。
そんでロンドンに来なさいって」
たぶん微妙な顔をしていたんだろう。
宗雅がくつくつと笑い出す。