夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「なんで不安そうなの?」

「あ・・・と。
 よく再会できたなって。
 すごい偶然って。
 普通、そんなに都合よく無いし。
 だからこの先どうなるかわからないなって」 

「はぁ?
 あぁ」


宗雅はちょっと拍子抜けのような顔をしてから、少し首を傾げて碧の瞳をみつめた。


「再会はタイミングが良かったかもね。
 でも、あの時でなかったら、いつかは会いに行ってたよ。
 俺が悟った段階で」

「悟った?」

「うん、色々」


にっこりと笑ってくれる。


けど、なんだか悪魔的。


碧は胡散臭そうに見返した。
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