夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「あ、碧ちゃん、改めまして、ソウと幼稚園から高校まで同級だったレーカでーす」


宗雅は頭が痛くなったらしく、手で額を押さえて目を閉じている。


「そのバカな挨拶やめろ。
 育ちが疑われるから。
 ちゃんと名乗れよ。
 えーと、おまえ名字が変わったんだよな」

「あ、うん」


急に勢いが無くなった。


「すっげーのと結婚したって噂を聞いた」

「うん」

「で?」

「はい?」

「おまえ、バカなの変わんねーな」

「あたりまえ。
 良くなるわけないじゃない」


二人の会話に遠慮が無さすぎて、碧は引き気味になった。
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