夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「ああ、まあ、天下のダバリードだしな」
呟いて寄りかかっていた壁から離れ、ソファーに座った。
「あー、ってか、よかったな」
「なにがよ」
ぎろりと麗華は宗雅を睨んだ。
「ん?
だって、死んだはずの今泉と再会できて、晴れて結婚したって事だろ。
てっきり家の事情とかで、金持ちの爺と結婚したけど、耐え切れなくなって逃げてきた、と思ったから」
微妙な沈黙になった。
「今泉がどっかいった後、周りの人間、結構心配してたんだぞ。
白木の奴がいなかったら、支えになってやらないと、と思ってた」
「ありがと。
あ、碧ちゃん、ソウが言っているの、恋愛系統じゃないからね」
「当たり前。
おまえに、そういう気持ちはない」
どきっぱりと宗雅は言い切った。