夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「結婚する前は相当遊んでたから、噂どおり、私に物足りなくって、もうこれは言っても止めないって。
 結婚続けているのは、貴族の血が流れる妻が欲しいからなんだって。
 納得できた。
それでもいいかなって、一瞬思ったけど、やっぱり夫が浮気している状況は苦しいし。
 他人として離れたところで好きでいた方が、幸せじゃない?」


抱えていたクッションをぽんぽんと叩いて形を整えると、自分の隣に置いた。


わかる、その気持ち!


碧は全力で同意する。


「それって、どうだ?
 そもそも今泉らしくなくて、つかめないんだけど」


碧とは反対に、宗雅は冷めた口調だ。


麗華は腕を組む。
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