夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「ソウ?
庶務部にちょっと来い」
藤井からの電話は返事も待たずに切れる。
何事だ。
早足で庶務部に向かうと、碧の向かいのデスクに座っている藤井が手を挙げる。
「ソウ、こっち!」
「どうしたんですか」
「これ、続きよろしく」
「は?」
「碧ちゃん、ごめんね。
俺、この後ミーティングがあって。
代わりに、こいつにやらせるから。
またいつでも言って」
「お忙しい所、ありがとうございました」
碧は立ち上がると、丁寧に頭を下げている。