夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


自分の勤め先の面々を思い出す。


いかにもバリバリ仕事が出来ますってか、一見大人しいが中身はしっかりっていうのが大半だ。


仕事はしっかりしているのだけれども。


その他の所が、“心配”だ。


やがて心配されている碧は紙袋を下げて戻ってきた。


「幕の内系とおっしゃっていたので、こんなのにしました」


碧が帰ってきて差し出された弁当は、高級感が漂っている。


「どこで買ってきたんですか?」

「ちょっと先のスーパーで」

「ちょっと先って?」

「大通りの」


日本屈指の高級スーパーじゃないか。


「美味しそうですね」


宗雅はにっこり笑って言うと、碧はちらりと見て、そうですねと呟いた。


なんだか態度が悪い。


喜び方がイマイチだったか?
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