夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「男の人には物足りないかもしれませんが」

「ああ、いえ。
 気を遣わせてしまいました?」


ちょっと毒のある笑い方をしたかもしれない。


それを見た碧は、今度は反対に表情を緩めた。


「この入力をやっていただくのに、コンビニの弁当では申し訳ないので」

「確かに手間がかかりますねー」


皮肉ではなくて、本心で思う。


「これを提出したのは教務部とかですか?」

「はい。
 教務部も学部と大学院とで担当が違うので、それぞれからもらいます。
 たぶん、中では学部担当で更に割り振られていると思います。
 後、留学生を扱っている部署とかですか」


仕事の話は饒舌になるんだ。


宗雅は笑いそうになるの顔を引き締める。


「直接入力してもらえないんですか?」

「端末登録が2台までなので」

「2台?」


宗雅は思わず呆けた。
< 49 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop