夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
「男の人には物足りないかもしれませんが」
「ああ、いえ。
気を遣わせてしまいました?」
ちょっと毒のある笑い方をしたかもしれない。
それを見た碧は、今度は反対に表情を緩めた。
「この入力をやっていただくのに、コンビニの弁当では申し訳ないので」
「確かに手間がかかりますねー」
皮肉ではなくて、本心で思う。
「これを提出したのは教務部とかですか?」
「はい。
教務部も学部と大学院とで担当が違うので、それぞれからもらいます。
たぶん、中では学部担当で更に割り振られていると思います。
後、留学生を扱っている部署とかですか」
仕事の話は饒舌になるんだ。
宗雅は笑いそうになるの顔を引き締める。
「直接入力してもらえないんですか?」
「端末登録が2台までなので」
「2台?」
宗雅は思わず呆けた。