夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)


「ど~うして、また」

「色々と考えると別れた方がいいと思っていたんで、プロジェクトに駆り出された時がいいタイミングだったんです」

「ああ、留学?」


知っているとは思わなかった。


誰にも言っていないのに。


人事がもらしたんだろうか。


「連れてけばいいじゃないの。
 海外赴任の時、きっかけで結婚する奴、多いよ。
 支えてもらえるじゃない?」


支えるなのか、寄生されるのか。


「先輩もですか?」


毒を含んで返したら、あっさりと頷かれてしまった。
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