夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
だから結婚しろと圧力をかけない親と一緒に暮らしていない、一人暮らしとなれば・・・。
見事その路線を辿っている気がする。
でも、結婚願望、あるんだけど。
碧はコンビニの弁当に箸をつけた。
「お先に」
部長が事務室に向かって言うと、挨拶を返す声がいくつかして、また静けさが訪れた。
口に物が入っていた碧は黙って頭を下げる。
いつものパターンだと、今日も自分が一番最後で、事務室のカギ閉めをすることになるだろう。
日常に疑問をもってしまったら、ドツボにはまるので、碧は頭から追いやった。
この調査課は元々は3人の人員配置だった。
課長がいて、ヒラが二人。
ヒラの一人が、うつ病にかかって来なくなった。