夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
5.
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あの夜以降、庶務に顔は出していなかった。
あらかた質問は聞いてしまったというのもあるが、藤井の仕事に見事巻き込まれた。
藤井の仕事は各部署の業務把握、そしてそれによって適正な再配分を提案することだった。
宗雅たちが各仕事の単価の掘り下げたものを、藤井に上げて、藤井が現状と比較検討し再配分する。
宗雅はヒアリングシートをひたすら読んでいた。
読んでつながりを把握しないと、進められない。
最初の方は眉間にしわが寄っていたが、徐々に引き込まれていく。
結局、自分の持っている仕事に反映される。
それがわかっているから、藤井は巻き込んだのだ。