夜のひそやかな楽しみ (Spin off 追加しました)
考え込んでいる宗雅のデスクに、後藤がコーヒーのカップを置いた。
「ほれ。
一休憩」
「ありがとうございます」
「どんな感じ?」
後藤も藤井から仕事を振られていた。
「ん、なんとなく仕事の全体の流れというか、つながりがわかりました。
今後も補助金獲得を進めていくのに、業務編成としていい提案ができるのではないかと思います」
「ソウ、さすがに早いな」
「いえ、おぼろげな形です」
宗雅はコーヒーカップに口をつけて、スマホが震えたのに取り出した。
また香澄か。
既読のみで、全く返事をしていないっていうのに、めげないもんだ。