白衣の王子に迫られました。
忠犬王子


「今日も遅くなっちゃったな」

そもそも家に帰れるだけ良しとしなければいけない。

今日の当直は急遽香月君がすることになった。

本来当直のずだった先輩が、合コンに行きたいがためのワガママで、後輩の私たちに押し付けた。

まあ、よくある話だ。

コンビニでおにぎりとお茶を買い、自宅マンションへと向かう。

エントランスの植え込みに人影が見えたが、待ち合わせかな?くらいで気にも留めなかった。

しかし、更に近づいたところで、私はピタリと足を止めた。

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