白衣の王子に迫られました。

「とにかく、今日の所は、服が乾いたら帰ること!」

私は言った。言って自分の発言に驚いた。

(今日のところは、って何よ? まるで次があるみたいな言い方になっちゃったじゃない)

 森下君をチラリと見た。

すると彼は「分かりましたよ、先生。でも、夕飯作るつもりで来たのでそれくらいはさせてもらっても構いませんよね?」そう言いながら、持ってきた買い物袋の中身出し始める。

「キッチンお借りします」

「う、うん」

(よかった。変に突っかかってくるかと思ったけど、気付かなかったみたい)

私はほっと胸をなで下ろした。

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