白衣の王子に迫られました。

白衣に着替えた私は医局に立ち寄って、当直の香月君から変りのあった患者さんの状況を少し聞く。

それからナースステーションに行き、こっそり森下君のシフトを確認した。

今日は日勤。明日は夜勤のようだ。

すでに病欠の連絡があったようで、業務の割り振りを直し始めている。

私は担当患者の様子を見て回った後、森下君用の薬を処方した。

合間を見て薬剤部まで取りに行く。

部屋で待っている森下君に届けなければ。

できるなら、カンファレンスが終わったらすぐに戻りたい。

私は香月君に病棟の仕事を頼み込んで、十時には病院を出てタクシーでマンションへと戻った。

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