リンゴ好きのシンデレラ
後ろを振り返ると、その指が彭を伝ったのだった。

今まででそんな事をされた事が無かったし、した事がなかった。



「姫路サン・・・だよね?」



「ンふ」と小さく吐息を漏らした指の主は、これでもかというくらいの


いわば“わんこスマイル”を私に見せたのだ。



私の顔は、みるみると赤くなっていくのがなっていくのが分かった。


それ程までに身体が熱くなっていったのだ。



「いーんちょ。赤いですよ」



いや、誰のせいだと思ってるんですか。


自分で赤面しているとわかっていながら、まだ彭に指を付けるこの人は悪魔だ。


< 11 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop