リンゴ好きのシンデレラ

大好物はミルクティー

「そういえば、上着。
ありがとうございました。」


広瀬くんとは、「家まで送る。」と言いながら、夜道を歩いていた。


そして、畳ん出会った上着を、自分の背中にかけた。


「あ、いえ!その・・・くしゅっ!」


喋っている途中で、沙良はあまりの寒さにくしゃみをしてしまった。


すると、それをみていた広瀬くんが、申し訳なさそうな眼差しでこっちを見ていた。


「ご、ごめんね?俺のせいですよね?」


「そんなこと・・くしゅっ!・・ないです!」


元々は、私がやったことだもん。

絶対に広瀬くんのせいじゃない!


そう、思ったものの。

今は冬。


とても無理しているのが、和也にも分かっていた。


「じゃあ、お詫びにあったかいミルクティー奢ります。」


広瀬くんは、白く濁った息で、両手を擦りながら言った。


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