リンゴ好きのシンデレラ
______あと、3センチ・・・
______あと、2セ・・・
「広瀬くんには、彼女がいる。」
ダメだ。
彼女がいる人にこんなことは出来ない。
なにより、私のメンタルがそれを許さなかった。
それに、私と広瀬くんだってこんな関係望んでいない筈。
力を振り絞り、広瀬くんの胸板を少し押した。
予想外の出来事だったのか、すぐによろけ、自分の体制を崩した。
そのまま、猛ダッシュして
私の第1の溜まり場へ、走り去った。
「・・・俺のバカ。」
最後、その声だけが室内でこだました。