白い隊服
「…っ」
今さら少し痛くなってきた。
でも一晩経てば治るでしょう。
先程の小柄な男も、浪士二人組を追い払ったようだ。
「あの、あなた方は…?」
「あぁ、自己紹介がまだだったな。
俺は壬生浪士組の原田左之助だ。
んで、このちっこいのが藤堂平助で、この筋肉の塊が永倉新八。
みんな壬生浪士組だぜ。」
「左之さん、なんだよその言い方!」
「そうだそうだ!」
え……浪士組??人斬り集団って言われてるあの…?
どうしよう…でも一応助けていただいたからお礼しないと……。
じゃれあってる三人に、私は着物を整え、お礼を言う。
「助けていただき、ありがとうございました。
私は御堂優月と申します。」
「優月か。よし、じゃあ行こうぜ。」
「え…どちらへ……?」
「その手、すぐそこの屯所で手当してやるよ!
山崎ん所行けば湿布かなんかあるだろ!」
そう永倉さんが言うけど、手当なら自分でできるのにな…