白い隊服
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屯所につくと、何やら騒がしい。
「なんだ?なんかあったのか?」
話を聞くと、斬り合いで浪士に切られた隊士がいて、あいにく救護班がいないという。
「それなら、私が。」
「「え?」」
「多少の手当ならば心得ています。
怪我人はどちらですか?
案内してください!」
私は15歳のときから医者として経験を積んでいるが、むやみに医者だと言いふらすと両親のようになりかねない。
しかし今は緊急であることには変わりない。
急いで案内されると、部屋の真ん中に隊士が横たわっている。
………ちょっと深いな。
丁寧に消毒し、傷口を縫い合わせ、包帯を巻いていく。
「…とりあえず応急処置は施しましたが、傷が深いのでしばらく安静にして下さい。
救護の方がいらしたらその方にもう一度見てもらってください。
一日に三回は包帯を取り替えてくださいね。」