白い隊服
葉月はなかなか動こうとしない。
「葉月?どうしたの?」
「ねぇさま…」
葉月が私に抱きついた。
少し震えているだろうか。
「…家に入ろう?疲れたでしょう。」
私は葉月の体を持ち上げて、朔さんの家の中に入った。
朔さんも、その様子をなんとも言えない表情で見ている。
家の中に入り、葉月をおろした。
しかし、葉月はまだ私にくっついている。
それを見ていた朔さんは気をきかせたのか、
「そんな緊張せんでええんよ!
今日からあんたはうちの子やからね。
それに、今日は優月ちゃんも泊まるんやろ?」
と、笑顔で言った。
少し安心したのか、葉月は私から離れ、隣に座った。
「さ、もう夜も遅いんやし、はよ寝
ましょ。
布団はもう敷いてあるさかい、こっちや。」