白い隊服
三. もう一人の局長

甘味屋



…………………………………………………




数日後。






あれから私は食事の献立から見直し、調理法も紙にまとめ、隊士に野菜の切り方や味付けの仕方などを指導した。





結果、前よりは幾分ましになったほうだが、まだ指導が必要なので食事を作る時は毎回隊士と一緒に作る。




隊医としては、まだ隊士から信頼されていないようで、
手当をしてもそっけなかったり、特に用もないのに来られたり、いやらしい視線でじろじろ見てきたり……。


まあ大抵は流すけど…やっぱり少しやりにくい…。



その他にも屯所の掃除、洗濯や買い出しなど、毎日がとても忙しい。




正直体はつらいが、此処に住まわせてもらっている上にお金をもらうのだから、この程度でへばるわけにはいかない。










「ふぅ……。終わった……。」






洗濯物が干し終わり、ひと息ついていると





「おっ。優月じゃん。」





と偶然通りかかった藤堂先生が声をかけてきた。



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