青空
「遥香はさ、嫌いな人とかいないの?」

「え?」

人の話を聞いてるようにして聞いてない私をどう思ったのか、梨奈が話しかけてきた。

「い、いるよそりゃ!」

「ふーん」

いきなりの質問に戸惑った私は、柄にも合わず噛んでしまった。

その日、梨奈の態度は一変。

「ゆりな、藍トイレ行こ」

とか

「ゆりなと藍のために〜お菓子買ってきたんだ」
とか言って3人だけの空気を作ったり。

"あんたは邪魔者"

そう言われてる気がして私は逃げるように保健室へ向かった。

いいや。逃げたんだ。
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