青空
職員室の前に来たのは良いが未だに体の震えが治まらない。

「しつれ〜します。1年1組の岡野大樹です」

そう言ってからお前も言えよ。みたいな目でこっちを見てきた。

「1組1組の松川遥香です。斉藤先生に用があってきました」

そう言うと

「こっちこっち」

と斉藤先生に手招きされた。

岡野が先に入り、その後を追っていく。

「お前ら昨日サボりか?」

と笑いながら言うもんだから背筋がゾッとした。

「すいません。寝不足だったもんで」

といつもの調子で岡野は答えた。

「松川もか?」

と変わらない笑顔を向けてきた。

「…すいません」

怖くなって俯いた。

先生は足を組んでて腕も組んでいる。

なに言われるんだろ…

「ま、しょうがないか。疲れてたんだしな」

え?思いもよらない発言におもわず先生を見た。

「俺もそんな時代あったよ」

とにこにこ。

先生良いこと合ったのかな?

「ありがとうございます」

と変わらずの調子で岡野がお礼を言うもんだから私もつられ礼をした。
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