キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
蒼と同じ空間に戻るのは時間が必要だったので…
私は大人しく髪を乾かしてからリビングに戻った。
蒼はソファに座って麦茶を飲んでいた。
見たかった番組はもう少しで終わろうとしていた。
けど、
もうそんなことどうでもいいくらいに、私は緊張していた。
蒼から離れた場所に座る。
「なんでそんなところに座るんだよ。
テレビ見えなくね?」
「…見えるよ」
「こっちこいよ」
「あっ…」
手を引かれて、隣に座らされた。
拍子に蒼の腕に肩が当たる…。
それだけで、私は病気にでもかかってしまったように顔が赤くなる。
「…もう帰れば?
だいぶ遅い時間だよ」
そんな自分の変化を蒼に気づかれたくなくて、ついつっけんどんな口調で言ってしまうけど、
蒼は寛いだまま麦茶に口をつけた。
「いいじゃん、たまに。
おばさんだってまだ帰ってこないんだし」
私は明らかにがっかりしてしまう。
もうこれ以上蒼と一緒にいたくなかったから。
いられない、って思ったから。