キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
『デートしてたら突然ビンタしてきて『私のことなんかホントはなんとも思ってないんでしょ!』って騒いでさよなら…。
なんか寂しくてさー、人肌が恋しくてさぁ…。
ああ、蒼、今すぐ来て哀れなこの俺を抱き締めてっ』
「きも」
このチャラ男には、俺の爪の垢を煎じて飲ませてやればいいんじゃないだろうか。
って言っても、俺が幼なじみに何年も片想いしてるなんて言ったら、絶対バカにしてくるだろうけどな。
「まぁそう凹むなよ。
おまえならまたすぐに次の女できるって」
けど、岳緒の落ち込み方は、少し深刻度が強かった。
『俺さ…今回のコはけっこう本気だったんだよね…。
大事にしていたつもりだったんだけどな…。
『岳緒には、他に好きな人がいるんでしょ?』って言われちまって…。
どゆこと?』
他に好きな人?
「…知らねぇよ。自分で考えろよ」
『冷たいなぁー。
そーいうーおまえはぁ、彼女つくらねぇの?
「あ?」
『いっつも謎なんだけどさぁ、蒼ってモテんのにどうして彼女つくんねぇの?
…もしかして、ホモなの?』
「あ!?」
『実は…親友の俺にずっと片想いだとか…!はぁあ…!!
ごめん…
蒼は綺麗だけど…やっぱヤルなら柔らかい女の子のほ』
「死ね」