キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
か、可愛い?
私がっ?
またも蒼と同じようなこと…
「って、髪ぐちゃぐちゃになるよっ、明姫奈っ」
「ごめんごめーん。
にしても、ああもう…可愛い通り越してイヂめたい対象というか、なんと言うか…。
蓮って、見かけによらず、ほんっとにお子ちゃまだよねー」
「お子ちゃま…」
ガキだの、お子ちゃまだの…
昨日からプライド傷つくこと言われまくりだけど、
まぁ…その点はゆずるしかない。
「ふんだ。
おっしゃる通り、どうせ私はお子ちゃまですよーっ」
「そう拗ねない、拗ねない。
まぁ、仕方ないよね、突然やってきた恋だし」
明姫奈はお姉さんみたいに腰に手をあてて、私を見上げた。
「でもでもー、ちゃんと『好き』っては言ったんでしょー?」
「え」
「伝えたんでしょ。
蒼くんに『私も好きだよ』って」
「ううん」
「…。
言ったんでしょ、『蒼が好き』って」
「だからっ、言ってないよっ」
「バカっ!」
きゃーー!
またも髪がぐちゃぐちゃにー!
…ってさっきよりずっと悪意がこもってるけど…!