キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「よかったね!お疲れ様。
じゃあ、明後日のお夕飯は美保ちゃんの好きなメニューにする?」
『いいよいいよ。なにか二人で食べに行こう?
そう言えば、蒼くんとはどう?
ご飯、蒼くんも入れて三人で食べに行こうか?」
急に蒼の名前が出てきて、私はドキドキしながら返す。
「い、いいよいいよ。
あいつ大食いだし」
『そんなこと気にしないわよ。
お礼も兼ねて、久しぶりに蒼くんとお話したかったんだけどなぁ。
蓮の面倒は俺がみます、って言ってくれてたし。
ふふふ。
蓮、ちゃんと蒼くんに迷惑かけないでいれてるー?』
「い、いれてるに決まってるでしょ、子供じゃないし…!
それを言うなら逆っ。
蒼のご飯とか私が作ってあげてるし、昨日だって熱出たから、私が面倒を…」
『あらあら。
心配無用だったみたいね。
ラブラブでやってるのね』
ラ…ラブラブ…!
そんなことないもん!!!
と絶叫しそうになったのを、すんででこらえた。
美保ちゃんは…勘がいい。
怪しまれる前に電話を切った方が安全だ。
「み、美保ちゃん、私今お風呂上りだから…」
『あら?
ごめんね。湯冷めしたら大変ね』
「帰り気を付けて、お仕事がんばってね…っ」
『蓮こそ、お風呂上りは注意なさいね?』
「へ…?」
『涼しいからっていつもはしたない格好してるけど、蒼くんの前ではダメよ?
蒼くんは年頃の男の子。
幼なじみでもこわーいオオカミなんだからねぇー?』
「わ、わかった、わかったよ!
じゃあもう切るね、おやすみ!」