キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
初めての嫉妬
鉄板なところで、映画鑑賞でもするか?
という蒼の提案により、私たちは駅前のレンタル屋さんに行くことにした。
手をつないで、夜道を歩いた。
ついこの間コンビニに行った時は不安で仕方なかった暗い道。
けど、蒼と手をつないで歩いたら、なんにも怖く感じない。
「帰りはコンビニよって、お菓子買って帰ろっか」
「そうだな」
「そうだ!家にキャラメルソースあるから、ポップコーンにかけて食べよっか」
「いいねぇ!」
ニコニコと笑顔が絶えない蒼。
そう言えば、こんなにずっと笑っている蒼を見たの、久しぶりかも。
学校にいる時はクールって言われるだけあって、いつも落ち着いた表情をしているから。
くだらない冗談を言ったり、子どもみたいにはしゃいだりする蒼。
なんか、カワイイな…。
もしかして、こんな蒼を見るのって、私だけ、なのかな…?
だったらすごくうれしい。
すごく、胸がくすぐったく感じる…。