キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
部活が終わったのは、日が沈みかけた夕方だった。
いつもより少し早く終われたのは、今日は鬼部長の堺先輩が休みだったからだ。
岳緒は部活にはちゃんと顔を出した。
いつも通り練習をこなしていたけど、どことなく上の空で、やたらミスが多かった。
わかったよ。
わかったよ、岳緒。
やっぱりおまえ、蓮のこと本気だったんだな…。
くそ…。
だからおまえはバカなんだよ…。
昨日今日で気づくんじゃねぇよ…!
俺はおまえと女をめぐってケンカなんかしたくねぇのに…。
練習の間、俺はずっと岳緒を避けるようにしていた。
けどやっぱり、恐れていた事態はすぐにやってきた。