キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~



「いったいどうしたの、明姫奈」


「もう今日でわかった。
私、アイツと別れる。
どうせ私のことなんて、本気で大事に思ってないんだ…」



私と蒼は顔を見合わせた。



「そんなことないと思うけど」



返したのは蒼だ。



「男って、そういうことあまりベラベラいうのが恥ずかしいって言うのがあるからわからないかもしれないけど、
先輩はマジで明姫奈ちゃんのこと思ってるよ。
先輩とはけっこうプライベートなことも話すから、俺が保証する」



でも、明姫奈は大きな目に涙をためてかぶりを振った。



「解かってる…解かってるよ…!そんなこと」



明姫奈は階段を駆け上がると私の部屋にこもってしまった。
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