キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「とにかく…
つらいかもしれないけど…先輩のこと信じてあげないと…。
先輩だってきっと不安なんだよ?
明姫奈ならできるよ。
だって私は明姫奈はすごく」
「私、強くない」
「……」
「強くないよ、私。
だって好きなんだもん…。
好き過ぎて、怖いだもん…!
好きって気持ちがおっきくなっていくたびに、心が重たくなっていくの。
重たい、大きいって、持つのが辛くなってくの。
それなのに離れるなんて…。
怖いよ…。
もしいつか別れちゃったら…
この好きって気持ちをどう処理していけばいいのかわからなくて、怖いんだもん。
それならいっそ、早いうちに別れた方が…って」
「明姫奈…」
もしかして、明姫奈が抱えているものと私のものって、
同じなのかな…。
『好き』っていう、重くて大きな感情。
人ってみんな、誰かに恋をした時は、そういう気持ちを持ち続ける運命なのかな…。
ピンポーン
急にインターホンが鳴った。