キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
※
「身体、大丈夫か?
まだ痛む?」
蒼が歩きながら私の耳にそっと話し掛けた。
「…うん。まだちょっと痛いけど、大丈夫」
「痛いのかぁ…。
俺ちょっと加減足りなかった…?」
「そ、そんなことないよ」
すごく、優しくしてくれたし…。
まだ数時間しか経っていない幸せな、一生の思い出に残る夜のことを思い出して、
私の胸はドキドキし始める…。
屋上には、お天気がいい日にしては珍しく、人がいなかった。
蒼はふりむくと頬を撫でてくれた。
「じゃあ、気持ちかった…?」
「ん…」
「そっか…」
蒼は本当に嬉しそうに、ふんわりと笑った
「じゃあさ、好きって言って?」
「ええ…」
その言葉は…そんなに簡単には言わないよ…。
「いいじゃん。
昨日はあんなに言ってくれたのに」
「……」
昨日の夜は…気持ち良くてなんだか胸が一杯で…。
蒼にエッチな声で責められるまま、いっぱいいっぱい『好き』って言わされてしまったんだった…。
「じゃ、今日も聞かせてもらおうかな。
ベッドで、ふたりっきりで…」
「…っもう…!」
いじわる!
と、言おうとしたところでラインが鳴った。
見ると美保ちゃんからだった。