キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「ま、いっか。
じゃまた夜、な」
蒼はポケットに手を突っ込んで澄ました態度言い残すと、岳緒君たちの元へ戻っていった。
「あれ?
蒼くんとしゃべってたの?
えへ、邪魔しちゃったね」
「そんなんじゃないって…!」
手早くお弁当をしまうと、私は次の時間の道具を出した。
「つぎ移動でしょ?
早く行って後ろ取ろうよ!」
「ちょ、待って蓮、私まだ全然用意できて…
って、なにイライラしてるの??」
「してないよっ」
そう。
してない…。
してないんだから…!
蒼にドキドキした自分が悔しくてイライラなんて、
絶対してないんだから…っ。
ムカつくのよ!
あんなにカッコよくなって、あんなに調子に乗って、私をからかって…!
そう、からかってるんだ…!
自分がイケてるのをいいことに、私をからかって楽しんでるんだ…!
ホントにもう
最近の蒼は、なにからなにまでムカつく…!
ムカつくのよ…