キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
俺は岳緒たちから離れると、ひとりでシュート練に入った。
そうだ。
岳緒の言う通り、俺と蓮はただの幼なじみだ。
付き合ってなんかいない。
もし付き合ってたら、
どんなに幸せか。
って思うだけだ。
ち、なにしに来たんだよ、バカ蓮。
気づかれないように、俺は見学者集団の中でひときわ浮いて見える綺麗な女を見つめる。
ツンとした顔立ち。
長くて艶のある黒髪。
すらりとした手足。
大人びて、どこか色気ある雰囲気…。
けど、
実は元気一杯で明るくて。
満面の笑顔が一番可愛くて…。
蓮。
ずっと好きで好きでしょうがない、
俺の片想いの女。