キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「…彼女には言ったんすか」
「まだ」
そりゃ言えないよな。
付き合ってまだ数ヶ月しかたってないのに。
しかも、先輩がずっと片想いしていたコだ。
高嶺の花と思って諦めてたのに、向こうから告ってきてくれて。
夢みたいだって大喜びして、その直後の試合で一人で百点近くとったりして。
柄にもなく浮かれる先輩が笑っちゃうけど嬉しく俺も思ったのに。
なんか、切ねぇな。
モヤモヤした気持ちを払うように放ったシュートは、あえなくリングに弾け、返ってくる。
「いいな、おまえは。
いつも一緒にいられる幼なじみがいて」