キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
「テキトーに座って待っててよ。
下ごしらえしていた魚も一緒につくっちゃうから、ちょっとかかるよ」
「いいよ、魚は…」
蓮はずんずんと近寄ってくると、俺をにらみ上げた。
「そんなこと言っても、きちんと食べてもらいますからね。
好き嫌いしたら、おっきくなれないんだから。
…って、もう十分おっきいけど」
と、おもしろくなさそうに視線をそらすと、蓮はポニーテールを揺らしてキッチンに戻った。
「あ、そうだ。
先にお風呂入ってきたら?」
「風呂…?」
「うん。洗ってあるし」
突然の言葉に、俺は瞬時に顔が熱くなるのを感じながら首を振った。
「いいよ別に。家帰ったら入るから」
「遠慮しなくていいのにー」
「……」
別に遠慮なんかしてない。
小さい頃ならともかく…今の蓮と同じ風呂なんか入れるわけない…。
俺は話を切り上げるべく、ソファに腰掛けテレビを点けた、が。
「あ!!
しまったーーー!!」