キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
ハラハラ買い物
真っ暗な住宅街はほとんど通行人がいなかった。
たまに通り過ぎると言えば、ジョキングに精を出すおじさんくらい。
車すら全然で、時折ガラの悪そうなカスタム車が遠慮ないスピードで横切っていくだけだ。
やっぱり、ついてきて大正解だ。
蓮も最初は不機嫌そうにスタスタ歩いていたけど、
しだいに速度を落として、今は俺に合わせるように歩いている。
「近くとは言え、こんな暗い時間にひとり歩きなんて絶対するなよ。物騒な世の中なんだから」
「……」
「なにかあった後じゃ遅いんだからな。
おばさんに心配かけたくないだろ」
「…わかったよ」