キケンなお留守番~オオカミ幼なじみにご用心!~
しおらしくなっているのをいいことに、俺はさらに説教を続ける。
「あと人前でそういう格好も控えろ」
「…は?
いいじゃないジャージ羽織ってるんだから」
「今の話じゃなくて、家にいる時の話だ。
おばさんといる時は、今の格好でもいいかもしれないけど…
…今夜は俺もいるんだから」
蓮は意味不明なことを聞いたとのばかりに、眉間に八の字を作って俺を見上げた。
「…え、なんで?」
なんで、って…。
「いや…だから…
おばさんは家族だけど、俺はちがうから…」
「蒼だって変わんないでしょ。
一応…蒼だって、家族みたいなもんだよ…?」
紅い顔でぽそりと言った蓮の言葉に、
きっと悪意は全然ないんだと思う。
けど、それだけに、
俺の胸はずきりと鈍く深く痛んだ。
「ああそ。
家族、ね」
つまりは、『男』と見てないってことか。
「なに?
その意味深な反応」
「…別に」
そうこうしている内に、コンビニが見えてきた。